とんま天狗は雲の上

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FIFA女子ワールドカップ2023 グループC第2戦 日本vs.コスタリカ

 グループリーグ初戦、ザンビアに5-0で快勝した日本。内容もいい。スペインに0-3で敗れたコスタリカに負けるとは思えない。決勝トーナメントを見据え、戦力を温存しつつ、かつ経験を重ね、総合力を高めていきたい。

 日本の布陣はいつもどおり3-4-3。田中美南をトップに、右FW藤野、左FWには猶本が先発した。WBは右に清水、左には杉田が先発。長谷川とボランチを組むのは林。また右CBに三宅が先発。熊谷、南と組む。GKは山下。先発を4人交代。杉田、林、三宅は初出場だ。対するコスタリカの布陣は4-4-2。サラスとチンチージャの2トップに、右SHエレーラ、左SHギジェン。ボランチグラナドスとアルバラード。DFは右SBコト、左SBエリソンド。CBはファビオラ・ヴィジャロボスとベナヴィデス。GKはソレラ。

 スペイン戦ではブロックを作って守ったコスタリカだったが、このゲームでは前から積極的にプレスをかける。一方、日本はプレスをかわしてパスをつないでいく。7分、右FW藤井オールを右のCKにCF田中がヘディングシュート。12分には藤井のCKにCB熊谷がフリー。ヘディングシュートを放つが、GKソレラのナイスセーブに弾かれた。さらに15分には右FW藤野がドリブルで持ち込むと、CF田中がスルーパス。左FW猶本が抜け出してシュートを放つが、GKソレラがナイスセーブ。こぼれ球に右FW藤野と右WB清水が被ってしまい、しっかりシュートは打てなかった。

 コスタリカは前から積極的にプレスをかけていくが、なかなかシュートまでいけない。18分、左SHギジェンのミドルシュートが初シュートだが、GK山下がキャッチする。そして25分、右CB三宅の縦パスをCF田中がポストで受けて、左に流すと、飛び出した右SBコトがわずかに届かず、通り過ぎたパスを左FW猶本が拾って、見極めてシュート。15分と同じような角度だったが、今度はゴール右サイドにしっかり決めて、日本が先制点を挙げた。

 さらに攻める日本は27分、今度はCH林の縦パスから左FW猶本がスルーパス。左WB杉田が走り込み、クロスにCF田中がヘディングシュート。しかしこれは右サイドに流れていく。これを右FW藤野が拾うと、左SBエリソンドを振り切って、さらにCBベナヴィデスをかわしてシュート。GKの左上ニアに突き刺す。日本が追加点を挙げた。2-0。

 その後も日本が攻める。31分、CH長谷川の縦パスを右FW藤野からCF田中に繋ぎ、DFのチェックにこぼれたボールを右WB清水がシュート。ポスト左に外れる。33分にはCB三宅がミドルシュート。38分、右FW藤野のドリブルから左に展開。左FW猶本のクロスにCF田中がヘディングシュート。さらに42分にはCH林のパスをCF田中がミドルシュート。しかしわずかにバーの上を超える。前半はこのまま日本の2点リードで折り返した。

 後半頭、コスタリカは左SHギジェンを下げて、トップ下にグロリアナ・ヴィジャロボスを投入。チンチージャを左SHに回し、4-2-3-1の布陣に変更する。日本はキックオフ直後、前からプレスをかけて、CH林がミドルシュート。前半だけで2得点。後半は何点取るだろうかと期待した。4分には左FW猶本がミドルシュート。5分にもCF田中がプレスからボールを奪い、CH長谷川がミドルシュート。後半は積極的にミドルシュートを放っていく。だが、なかなか追加点には繋がらない。

 14分には田中と藤野を下げて、CF植木と右FW宮澤を投入する。コスタリカも19分、グラナドスに代えて、ベテランのCHロドリゲスを投入する。20分、右WB清水のアーリークロスにCF植木が走り込むが、GK、DFと競り合って、こぼれ球はCBファビオラ・ヴィジャロボスがクリアする。続く猶本のCKのクリアを右FW宮澤がミドルシュート。だが枠は捉えられない。27分には右FW宮澤のクロスにCF植木がヘディングシュート。しかしGKソレラが正面でキャッチする。

 29分、日本は林と猶本を下げて、CH長野と左FW清家を投入。コスタリカも31分、サラスに代えて、スコットを投入する。32分、左FW清家がボールを奪い、CF植木が右に流して、右FW宮澤がミドルシュート。GKソレラがセーブ。34分、CF植木が仕掛けて、落としを左FW清家がシュート。だがこれもGKソレラがセーブする。逆に36分にはCH長谷川のところでCFスコットがボールを奪い、左SHチンチージャのパスから、OHグロリアナ・ヴィジャロボスがミドルシュート。GK山下がナイスセーブする。

 その後はコスタリカがパスをつないで攻めてくる。日本は清家と宮澤の位置を入れ替えて攻めようとするが、パスミスが多く、攻撃が続かない。しかし攻められても、守備陣は落ち着いている。45+1分には右SB清水に代えて守屋を投入。45+3分、左WB杉田のクロスにCF植木がヘディングシュートをするも、GKソレラがキャッチする。そしてタイムアップ。結局、後半はゴールがなかった。2-0。日本が勝利した。

 この後に行われたスペインとザンビアのゲームはスペインが5-0で勝利。スペインと日本が決勝トーナメント進出を決めたが、勝ち点差で順位はスペインが上。次のスペイン戦でグループリーグ突破の順位が決まる。いずれにせよ、ベスト16の相手はグループA。現在、スイスが1位で、2位以下は混戦だが、ノルウェーかフィリピンか。問題はその次の準決勝。先にも書いたとおり、グループEとグループGの組み合わせで勝利したチームが勝ち上がるが、アメリカかスウェーデンかオランダか。いずれも強敵だが、できればアメリカとはやりたくない。アメリカは第2戦でオランダと引き分けて得失点の勝負となっているが、首位通過となり、ベスト16も勝ち上がれば、準々決勝で当たるのはグループCの1位チーム。グループCを2位通過であれば、スウェーデンと戦う可能性が高い。やはりアメリカよりはスウェーデンの方がやりやすいのではないか。

 ということで、次のスペイン戦。必ずしも、勝利する必要はない。勝利すれば、その結果に応じて、決勝トーナメントに備えればいいが、引き分けでも全然かまわない。いいサッカーをして、それを自信に決勝トーナメントに臨みたい。猶本と藤野のゴールは今後に繋がる。次にゴールを挙げるのは誰か。そろそろ長野のゴールも見てみたい。がんばれ、なでしこ。