とんま天狗は雲の上

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パリ五輪アジア2次予選(女子)グループC第3戦 ベトナムvs.日本

 第2戦のウズベキスタン戦は2点をリードした以降はあえてゴールを狙わず、パス回しに終始した日本。グループリーグ最終戦は引き分け以上で最終予選進出が決まる。相手はFIFAランク34位のベトナム。先のアジア大会では海外組なしで7-0と勝利した。当然、このゲームも大差での勝利を期待した。

 ベトナムの布陣は4-2-3-1。グエン・ティ・タイン・ニャをトップに、トップ下に入ったフィン・ヌはかなり自由に動く。SHは右にグエン・ティ・ビック・トゥイ、左にグエン・ティ・トゥエット・ズン。ボランチはズオン・ティ・バンとチャン・ティ・ハイ・リン。DFは右SBガン・ティ・バン・ス、左SBグエン・ティ・ミー・アイン。ルオン・ティ・トゥ・トゥオンとレ・ティ・ジエム・ミーのCBに、GKはコン・ティ・ハン。対する日本の布陣は4-3-3。田中美南がトップで先発し、WGは右に千葉、左に宮澤。中盤は熊谷をアンカーに、右IH長谷川、左IH長野。右SB清水、左SB遠藤に、CBは高橋と南。GKは今大会初めて田中桃子が出場した。

 序盤から日本がパスをつないで攻め込む。一方、ベトナムはかうんあー。ロングボールを放り込み、また長躯ドリブルで迫っていく。序盤はベトナムマンマークが厳しく、日本はなかなかうまくパスがつながらない。それでも16分、CB南が右前に大きくフィードを送ると、右WG千葉がシュート。17分には左IH長野のクロスに右WG千葉がヘディングシュート。GKコン・ティ・ハンのナイスセーブに弾かれたが、千葉が積極的にゴールを狙う。また20分には右CB高橋がロングシュートを放った。

 攻める日本は26分、左WG宮澤がボールを奪うと、落としをCH熊谷が縦パス。CF田中美南ミドルシュートを放つ。33分には左SB遠藤がCHチャン・ティ・ハイ・リンに倒されて得たFKを右IH長谷川がゴール前に蹴り込み、CH熊谷がヘディングシュート。そして40分、ベトナムゴールキックから右SBガン・ティ・バン・スに左WG宮澤がプレスをかけ、繋いだOHフィン・ヌに対してCH熊谷がプレス。右IH長谷川が奪い、縦パスを右WG千葉が左に流すと、左WG宮澤がフリー。飛び出したGKを避けるように右にパス。右SB清水が押し込んで、日本がようやく先制点を挙げた。前半はここでタイムアップ。

 後半最初から日本は高橋と千葉を下げて、左SBに三宅、右SB守屋を投入。清水をCBに下げ、遠藤を右WGのポジションに上げる。前での仕掛けが足りなかった前半を踏まえ、後半は右WG遠藤と右SB守屋が積極的に右サイドを崩していく。そして8分、ショートCKから右IH長谷川がクロスを入れると、GKコン・ティ・ハンが蹴り出したボールを左SB三宅と相手DFが競って、さらにこぼれ球にCH熊谷が競ると、こぼれ球を右SB守屋がシュート。日本が追加点を挙げた。

 ベトナムは13分、グエン・ティ・トゥエット・ズンに代えて、左SBチャン・ティ・ズエンを投入。グエン・ティ・ミー・アインが左SHに上がる。14分、日本はCB南の縦パスをCF田中がポストに入って右に展開。右SB守屋の戻しを右WG遠藤がシュート。DFがブロックする。16分には右IH長谷川が仕掛けてミドルシュート。GKコン・ティ・ハンがナイスセーブ。19分にも右IH長谷川のFKからCH熊谷がヘディングシュートを狙うが、これはバーの上。

 22分、日本は熊谷を下げて、左WGに中嶋を投入する。長野がアンカー。宮澤が左IHに入った。23分、左IH宮澤のキープから左WG中嶋がサイドを走り込み、クロスに右WG遠藤がボレーシュート。さらにはね返りを右SB守屋がボレーシュート。いずれも相手DFにブロックされる。33分、ベトナムはグエン・ティ・ミー・アインに代えて、CFグエン・ティ・ツイ・ハンを投入。グエン・ティ・タイン・ニャが左SHに下がった。日本も34分、遠藤と宮澤に代えて、右WG杉田、右IH林を投入。長谷川が左IHに移る。

 39分、CF田中がCBレ・ティ・ジエム・ミーに倒されて得たFKを左IH長谷川が直接狙うが、わずかにバーの上。42分にはCB清水の縦パスから左IH長谷川、右IH林、長谷川とつなぎ、右IH林がミドルシュート。44分、ベトナムは選手3人を交代したが、もう時間がない。45分、45+2分と左WG中嶋がカットインからミドルシュートを放つが、決まらず。そしてタイムアップ。2-0。日本が最終予選進出を決めた。

 グループBは北朝鮮が首位通過。北朝鮮と中国に引き分けた韓国は2位ながら2次予選で敗退し、グループAで2位だったフィリピンも2勝を挙げたものの得失点差は-4。結局、2位チームの中で最終予選に通過したのはグループCのウズベキスタンとなった。これで最終予選の相手はアジア大会決勝に続いて、北朝鮮に決まった。ホーム&アウェイなので、北朝鮮でのゲームは完全アウェイのすごい状況になるだろうが、オーストラリアと対戦するよりはマシ。ウズベキスタンと最終予選を戦うオーストラリアが羨ましい気もするがしょうがない。パリ五輪に向けた最後の試練と思ってがんばろう。まずは来月から始まるWE.リーグを楽しみたい。