とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第33節 ヴィッセル神戸vs.名古屋グランパス

 先週のミャンマー戦の後、JFAの田島会長が「シリア戦の中継は何とかなりそう」という発言していたので期待していたが、結局、放送なし。現地協会のエージェントが放送権料をあまりに吊り上げたため、敢えて受けなかった」という話をしていたが、まあ残念。でも5-0で勝てたからいいか。

 さて、今週はJ1リーグの第33節。金曜日に行われたゲームでマリノスアルビレックスと引き分けたため、ヴィッセルは勝てば優勝というゲームとなった。しかもヴィッセル・ホーム。一方、グランパスは前節、ベルマーレに完敗した。ゲーム前から、これは8割がた負けを覚悟で観始めた。

 ヴィッセルの布陣は4-2-3-1。大迫をトップに、右SH佐々木大樹、左SH武藤。井出がトップ下に入り、ボランチは扇原と酒井高徳。DFは右SB初瀬、左SB本多。マテウス・トゥーレルと山川のCBに、GKは先日、ミャンマー戦で代表初出場を果たした前川。一方、グランパスは3-4-3。ユンカーをトップに、右FW和泉、左FW永井。米本と稲垣のダブルボランチに、右WB久保、左WB森下。CBは右から野上、中谷、藤井。GKはランゲラック。ベルマーレ戦と同じ先発だ。

 序盤からヴィッセルがパスを回して攻めていく。グランパスは守りからカウンターを狙う。10分、右FW和泉の縦パスをCFユンカーがフリックすると、CH稲垣が走り込むが、左SB本多がブロック。グランパスでプロ経歴をスタートさせた本多だが、ついに優勝チームでレギュラーを獲得した。そして12分、その本多のスローインをDFがはね返すが、二人のボランチ、扇原と酒井がつないで、CF大迫が収めると、スルーパスにOH井出が抜け出し、シュート。ヴィッセルが幸先よく先制点を挙げた。さらに14分、右SH佐々木から左に展開すると、今度は左サイドに張ったCF大迫からクロス。これを左SH武藤が押し込む。あっという間にヴィッセルが2点を先制した。

 しかしグランパスは23分、それまで再三、左SH武藤の突破に苦労していた右WB久保を下げて、トップ下に森島を投入。前線を2トップに代えて、和泉を左WBに下げ、森下を右WBに回す。するとようやくグランパスが攻められるようになってきた。24分、OH森島のスルーパスに右WB森下が走り込み、クロスに左WB和泉がシュート。しかしこれはうまく当たらない。ヴィッセルも27分、OH井出のFKからCF大迫がシュートを放つが、DFが寄せてブロックした。29分には右WBにいた和泉からCB中谷へのパスがズレて、右SH佐々木に奪われ、ゴール前まで運ばれるが、GKランゲラックの飛び出しがよく、シュートはポスト右に外れる。

 すると30分、GK前川のフィードをCB藤井がヘディングではね返すと、FWユンカーがうまくDFを抑えて、そのまま前に運んでシュート。ゴール。グランパスが1点を返した。これで勢いを乗ったか、グランパスが攻勢をかけていく。40分にはOH森島の縦パスを受けたFW永井がループシュート。わずかにバーを越える。さらに42分、CB野上の縦パスに右WB森下が走り込み、よく粘って中へのパスにFWユンカーがシュート。だがCB山川がよくブロックした。続く和泉のCKの流れから、43分、和泉がクロスを入れると、CB中谷がヘディングシュート。だがわずかにポスト左に外れた。前半はこのままヴィッセルの1点リードで折り返す。

 後半1分、左WB和泉がミドルシュート。その後もグランパスがよく攻めていく。ヴィッセルは5分、佐々木が胸を痛めて、左SHパトリッキに交代。武藤が右SHに回る。さらに13分には井出に代えてOH山口を投入する。16分、CH米本からCH酒井がボールを奪うと、縦パスを受けたCF大迫がDF二人をかわし、クロスに右SH武藤がシュート。だがCH米本がブロックした。

 グランパスも20分、CH米本の縦パスに走り込んだ左FW永井がクロス。CFユンカーが走り込むが、手前でGK前川がセーブした。21分、グランパスは稲垣と米本ボランチを下げて、CH山田と右FW前田を投入。森島がボランチに下がり、再びユンカーがトップに入る序盤の形に戻る。しかしCH山田がイマイチ安定しない。23分には右SH武藤の縦パスに走り込んだ右SB初瀬のクロスにCF大迫がシュート。28分にはOH山口がミドルシュート。さらに29分、CH扇原の縦パスに左SHパトリッキが抜け出し、シュートを放つ。が枠は外した。

 すると31分、グランパスは左CB藤井の縦パスに左FW永井が走り込み、クロスに右FW前田がシュート。だがバーを叩いて、はね返る。35分、グランパスは永井に代えてFW中島を投入。山田をアンカーに、森島を左IHに上げる3-1-4-2。攻撃的な布陣でゴールを狙う。一方、ヴィッセルも36分、初瀬を下げて右SH飯野を投入。酒井高徳を右SBに下げ、山口をCH、武藤をFWに上げる4-4-2の布陣で守備を固めつつ、追加点を狙う。攻めるグランパス。だがヴィッセルの守備も堅い。結局、その後はゲームが動かず。2-1。ヴィッセルが逃げ切って、勝利。Jリーグ初優勝を遂げた。

 おめでとうヴィッセル。いいゲームだった。最近勝利が遠かったグランパスもよく闘ったが、やはりホームで優勝に王手をかけたヴィッセルにはかなわなかった。ちなみに、3位レッズも敗戦したが、4位サンフレッチェは勝利。この結果グランパスは、順位は変わらず5位のままだが、3位との勝ち点差は4。ACL出場はかなわなかった。だが8月以降の成績を見れば、これもやむをえない。次は最終戦長良川競技場なのが残念だが、最後はホームで有終の美を飾りたい。せめて、来季につながるゲームを見せてほしい。