とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第34節 名古屋グランパスvs.柏レイソル

前節ヴィッセルに敗戦して、目前でシャーレを掲げる場面を見たグランパスの選手たち。この悔しさを最終戦にぶつけてほしい。とは思ったが、相手のレイソルも降格のかかった試合。もっとも得失点差を考えればほぼ残留は決まったも同然。むしろ来週の天皇杯決…

ニホンという病

これまで養老孟司の本は読んだことがない。と何度も書いてきたが、対談本はいくつか読んでいた。改めてその感想文を読んでみると、意外に「面白い」という感想が多い。「意外に」と書いたのは、本書はそれほど面白いとは思わなかったから。それは対談相手の…

科学と資本主義の未来

2019年に出版された「人口減少社会のデザイン」、2021年に出版された「無と意識の人類史」に続く3部作として執筆したと言う。前2冊も難解、というか、広井哲学はどこへ向かうのかと思ったが、集大成の本書では、さらに整理され、科学哲学史としての筆者の構…

J1リーグ第33節 ヴィッセル神戸vs.名古屋グランパス

先週のミャンマー戦の後、JFAの田島会長が「シリア戦の中継は何とかなりそう」という発言していたので期待していたが、結局、放送なし。現地協会のエージェントが放送権料をあまりに吊り上げたため、敢えて受けなかった」という話をしていたが、まあ残念。で…

リスペクト―R-E-S-P-E-C-T☆

先々週の中日新聞の書評に本書が載っていて、これは読まねばなるまいとすぐに注文した。そう思ったのは、本書がイギリスで実際にあった公営住宅占拠事件をモデルにした小説だから。でも期待以上に面白い。いや、文芸作品としての評価はどうか知らないが、「…

W杯アジア2次予選初戦 日本vs.ミャンマー

いよいよW杯予選が始まった。次回大会はアジア枠8.5ヵ国。しかも2次予選。カタール大会からまだ1年も経っていないのに、もう!という気もするが、相手がミャンマー、シリア、北朝鮮と聞くと、なぜそんな政治問題を抱えた国ばかりが集まったのかと思う。日本…

政治はケンカだ!☆

泉房穂氏が明石市長を退任した翌日に本書は発行された。その後、泉氏自身の手で何冊も本が発行されているが、まずは本書を読んでおこうと思った。でもタイトルがよくない。「政治はケンカだ!」。これは政局好きな人にも面白いかもしれないが、「政局より政…

J1リーグ第32節 湘南ベルマーレvs.名古屋グランパス

前節は先制しつつもまたも後半終盤に同点に追いつかれ、引き分けたグランパス。これで優勝の目もなくなった。今節の相手は17位、降格圏内を争うベルマーレ。だが、ここ5試合は3勝1敗1分。前節のヴィッセル戦も後半、PKで同点に追いつかれたが、いいゲームを…

目的への抵抗

久し振りに國分功一郎の本を読んだ。「スピノザ」も買ったが、こちらの方が薄かったので先に。コロナ禍の2020年と2022年に実施した二度の講義(講話)を収録したもの。 前者(第1部)は、コロナ危機に伴う外出禁止等の制限に対して異議を申し立てたアガンベ…

ルヴァン杯決勝 浦和レッズvs.アビスパ福岡

アビスパが2021年にJ1に昇格してきた時は、また1年でJ2に戻るのかなと思っていた。実際、開幕3戦未勝利で、まだJ1のレベルには遠いと思ったが、その後、6連勝を飾るなど、勝ち星を伸ばし、最終的には8位。ちなみにグランパスはこの年、5位。アビスパには2連…

所有とは何か

「資本主義の次に来る世界」の中で、資本主義的所有観はロックから始まったという記述があったように思う。斎藤幸平の本を読んでも、「所有」の始まりが資本主義の始まりのように感じる。所有とは何か。そんな疑問にまさに答えてくれる本ではないかと思って…

パリ五輪アジア2次予選(女子)グループC第3戦 ベトナムvs.日本

第2戦のウズベキスタン戦は2点をリードした以降はあえてゴールを狙わず、パス回しに終始した日本。グループリーグ最終戦は引き分け以上で最終予選進出が決まる。相手はFIFAランク34位のベトナム。先のアジア大会では海外組なしで7-0と勝利した。当然、このゲ…

パリ五輪アジア2次予選(女子)グループC第2戦 ウズベキスタンvs.日本

初戦、インドに7-0と大勝した日本。第2戦の相手は開催国ウズベキスタン。インド戦はガラガラだったスタンドもさすがに開催国のゲームだと、けっこうな観客が集まっている。初戦、ウズベキスタンは格上のベトナムに勝利し、グループ2位通過し、最終予選進出の…

J1リーグ第31節 名古屋グランパスvs.サガン鳥栖

豊田スタジアムがラリーで使えず、リーグ終盤のホームゲームを長良川競技場で開催することになったグランパス。3位レッズとの勝ち点差は3。前節ようやく7試合ぶりの勝利を挙げたが、ここで連勝しない限り、ACL出場も難しい。ちなみに引分け以下で優勝争いか…

パリ五輪アジア2次予選(女子)グループC第1戦 日本vs.インド

オリンピックのアジア予選が始まった。今回のレギュレーションは2次予選を勝ち上がった4か国のうちの2チームがオリンピックに出場できるというもので、ホーム&アウェイで決める最終予選は厳しいが、2次予選の相手はインド、ウズベキスタンとベトナム。勝ち…

J1リーグ第30節 ガンバ大阪vs.名古屋グランパス

3週間の中断を終えて、Jリーグが再開した。残りは5試合。マテウスが移籍して以降、なかなか勝ちに恵まれないグランパス。Jリーグはここ6試合勝ちがなく、6位に後退。この間、天皇杯も敗退し、ルヴァン杯もアビスパに連敗して準決勝で敗退した。また、アウェ…

帝国と宗教

これまで宗教学系の本は何冊も読んできたが、島田裕巳氏の本を読んだのは初めてかもしれない。名前は知っていたけど、なぜか触手が伸びなかった。本書はタイトルに惹かれた。ローマの時代から多くの帝国は宗教と手を携え、または時に争いながら、盛衰を繰り…

キリンチャレンジカップ2023 日本vs.チュニジア

日本は金曜日のゲームでカナダに勝利して、これで5連勝。しかもすべて4点以上を奪い、合計で22ゴールを挙げている。一方、チュニジアは韓国戦を0-4で落とした。W杯前の6月に0-3で負けたが、CB吉田のミスが重なった敗戦。それ以上に得点が奪えなかった。チュ…

WE.リーグカップ決勝 サンフレッチェ広島レジーナvs.アルビレックス新潟レディース

アジア大会の女子サッカーはよく戦った。決勝戦で活躍した中嶋淑乃が所属するサンフレッチェと今季、川澄が加入したアルビレックスが対戦するWE.リーグカップの決勝が開催された。アルビレックスには上尾野辺もいる。他に杉田亜未や道上、それにW杯出場はな…

みずほブルードリームマッチ2023 日本vs.カナダ

来月のW杯アジア2次予選を前に、代表強化試合があった。カナダとは昨年のW杯直前に対戦し、後半アディショナルタイムにPKで失点し、敗戦している。その後のW杯では、カナダは3連敗。一方、日本はグループリーグ突破と真逆の結果となったが、カナダが対戦した…

英語は「語源×世界史」を知ると面白い

英語は苦手だった。というか、とにかく出来なかった。就職試験になぜか英語の試験があって、それがなければその後は違った経歴だったかもしれない、とまで思う。そもそも中学1年の時に、「sometimesはソメチメスだ」と言う友人がいて、そうやって覚えたのが…

2023アジア大会in杭州 女子決勝 日本vs.北朝鮮

アジア大会は男女ともフル代表の参加ではないので、ここまで時折テレビを眺めるだけで、しっかり観戦することはなかった。女子の決勝の相手は北朝鮮。だが、男子の準々決勝でのラフプレーもあって、あまり見たくないと思っていたが、21時からのキックオフと…

人口と世界

2021年8月から23年4月まで日本経済新聞に連載してきた記事を加筆・再構成したもの。日本だけでなく、中国もいよいよ人口減少を始め、世界人口も21世紀後半には減少局面になっていく。各国の人口動向と取り組まれている対策などを紹介し、また有識者へのイン…

J1リーグ第29節 サンフレッチェ広島vs.名古屋グランパス

5戦未勝利のグランパス。マテウスが移籍後、7試合で5得点。依然、マテウスが抜けた後の攻撃の形が見えてこない。対するサンフレッチェは前節6試合ぶりの敗戦を喫したが、それまでは4勝1分。順位を7位に上げ、グランパスとの勝ち点差は3。勝てば順位が入れ替…

分断と凋落の日本

読んでいると気が滅入ってくる。確かに日本は凋落した。その原因は、安倍政権にある。ではどうすればそこから抜け出ることができるのか。再生の道はあるのか。筆者なりの提言が書かれた第6章の冒頭で、さまざまな分野の専門家と話をしても結局、「もう手遅れ…

資本主義の次に来る世界☆

資本主義の次に来る世界。それは脱成長による生態系の維持・安定を基本にした民主主義的な世界。本書は大きく、資本主義がいかに世界を壊すかを指摘する第1部「多いほうが貧しい」と、ポスト資本主義のイメージを語る第2部「少ないほうが豊か」で構成される…

J1リーグ第28節 名古屋グランパスvs.北海道コンサドーレ札幌

ここ4試合、3敗1分。得失点差ながらついに順位を5位に落としてしまったグランパス。しかし首位ヴィッセル、2位マリノスの上位陣もこのところ勝ち点が伸びていない。今季ホームでは無敗のグランパス。何とか久しぶりの勝利を挙げ、上位チームに食い付いていき…

国際強化試合(女子) 日本vs.アルゼンチン

W杯後初めての国際試合。準々決勝敗退ながら、いいゲームを披露したなでしこジャパンのメンバーがまた集まってきた。W杯での活躍もあって日本のFIFAランクは8位に上昇。一方、対戦相手のアルゼンチンは31位。W杯では1分2敗のグループリーグ最下位で終わった…

J1リーグ第27節 アビスパ福岡vs.名古屋グランパス

ここ3戦、アウェイで連敗し、ホームに戻った前節も横浜FCに後半追い付かれ、ドロー。代表ウィークにはルヴァン杯でアントラーズにアウェイで延長勝利し、準決勝進出を決めたものの、得点不足は否めない。相手のアビスパは前節連敗を止めての8位。しかし、天…

言語の本質☆

言語とは何か。本書の中ほどで、言語学において論じられている「言語の原則」として、コミュニケーション機能、意味性、超越性、継承性、習得可能性、生産性、経済性、離散性、恣意性、二重性という10のキーワードが紹介される。 筆者の今井むつみ氏は発達心…